子どもへの指摘

子どもの貧困家庭という本を読んでいる。

 

非行と貧困に関係があるという話があった。少年院に入所する少年に貧困家庭の子が多いということから。

 

私が携わったことのある少年事件からすれば、親に何らかの問題があることが多いような気がした。子どもたちは、ルールに対する考え方が極端な気がした。

 

私も、子育てをしていて、子どもの問題行動に対してどのように注意をしたらいいものか悩むことがある。

 

具体的には、故意と過失についてだ。

5歳の長男が、極端な受け取り方をしているように感じる。下の子が間違えてぶつかってしまった時に激しい攻撃を加えてしまう。わざとだ、などと強く主張する。

自分自身が間違ってしてしまったことについて謝れない。

 

この子は、言葉を理解する能力が高い一方で、言葉で説明されたルールに強くこだわる傾向があるように思う。そして、ルールの穴を見つけようとしたり、ギリギリを攻めようとしたりすることがある。

 

本当は、ルールの裏にある考え方まで理解してくれたらいいのかしら。

親も全てのルールを言語化できるわけではないし、家庭の外で、全ての大人がルールを明言してくれるわけではない。

言葉にされなくても何が良くて、何が悪いのか、もっと自分で考えてもらいたいとも思う。

 

自分で、ルールを言語化する努力をする必要があると感じる一方で、そればかりでよいのか、この方針で良いのか悩む。

 

話を非行少年に戻す。

彼らを見ていると、非常に簡単なルールを絶対視している傾向が強い気がする。

どのような場合に例外が存在するのか、それぐらいもっとずっと複雑なルールを理解しても良いだけの年齢だと思うけれど。

 

友だちを裏切らない、とかもその一つだ。

犯罪への加担を求めてくる友だちを拒絶できなかったり。

 

自分は決して協調性がある人間ではない。

社会にうまく適合できなかった。

そんな自分があれこれ考えて、本当に子どものためにことができるか不安もある。